■ ID | 441 |
■ 種類 | 学会発表 |
■ タイトル | 平地のスギ枯れに関する実験的考察 |
■ 著者 | 小川和雄
埼玉県環境科学国際センター 三輪誠 埼玉県環境科学国際センター 嶋田知英 埼玉県環境科学国際センター 米倉哲志 埼玉県環境科学国際センター |
■ 出版元 | 日本環境学会 |
■ 出版年 | 2004 |
■ 誌名・巻・号・年 | 日本環境学会第30回研究発表会,平成16年6月27日 |
■ 抄録・要旨 | 関東地方平地部におけるスギ枯れの原因を明らかにするため、OTCと人工気象室で乾燥ストレスとO3の単独および複合影響について試験した結果と、広域、局地のスギ衰退分布調査結果を総合的に考察した。その結果は降水量の減少や都市の大気乾燥がスギの梢端枯れを起こしたことを強く示唆するものであった。O3暴露実験の結果ではO3がスギの生長に影響している可能性は高いものの、梢端枯れをもたらす主要因とは考えられなかった。
寺社林等を想定した場合、孤立木や林冠からの突出木の梢端が枯れていることは、日中の林外の湿度が林内よりも著しく低いことと一致している。孤立木等は強い乾燥ストレスの影響を受け、気孔閉鎖による光合成・蒸散速度の低下と葉の乾燥化が進行したためと考えられる。オゾン濃度が高くても乾燥ストレスのない山地スギ林に梢端枯れはない。
ヒートアイランド現象の進行や、地球規模の気候変動は、今後、他の植物への影響発現を危惧させる。 |
■ キーワード |
| 一覧に戻る |